Ninhursag Ninḫursaĝ

生きづらさの処方箋

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

誑かされた無意識の霞で

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ この星には時間というものがある。時間は人間界に深く根を張り、どうやら物理次元と相まって不可逆的に刻まれる指標として捉えられているようだ。 人類は時間によって支配され、その行動は世界共通のルールによって完全に管理されている。 人類史の…

ノーサイド

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 時は 誰にも平等だというけれど伸びもすれば 縮みもする無心に夢中で没頭しアッという間に過ぎ去るもの 空間もまた おなじこと狭くもなれば 広くもなるたとえ狭くるしい四畳半であってさえ天空大地の広さほどに感じるもの 永遠ともおもわれる宇宙せ…

一陰を駆ける

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 生きてる'だけ'ですばらしいと云ういのちがこの世でもっとも尊いと云うそんなわけ ないはずだ'最も大切'なのと'それだけでいい'のとはまるで違う 次の一息が吸えなければ死ぬんだ次の一息が吐けなければ死ぬんだそれはいつ爆ぜるかも知れぬ時…

混沌海の浮舟

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ たった一言で世界の心を震わすそれほどの偉い人もいるのにたった自身にすら四苦八苦するこんなつまらないボクもいる 各々の歩幅で誰かとかかわりそして何かに かかずらいそれぞれがゆき交いこうして社会は響きあう 廻り巡れば何かを与え巡り廻れば…

ポンツクさんの顛末

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ カァ〜 カァ〜 今朝はカラスがよく鳴く。ゴミ出しの場所取りだろうか、声の荒げかたからして気張ってる様子がうかがい知れる。きっと良さげなエサ場でも見つけたんだろう。 彼らも真剣勝負なんだね。きょう一日の食いっぶちのために陣取り合戦して、…

今日はふたたび來ぬものを

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ いまのすがたを過去のせいにして悔やみたおしてるんだ まだ見ぬ未来に憂い 嘆き 葛藤して不安を孕ませてるんだ 過去へ来たり未来へ行ったりとちめん棒を振りまわしちゃってそんなボクはなんと滑稽なんだろう この眼に映るそれはいまこの瞬きだけな…

この燈し火

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ しかたないじゃない許しがたい人なんて星の数ほどだもの けれども敵にだって家族があって彼らなりの愛と幸せと承認がある彼らなりの世界線で生きてるんだ たとえ左頬からの眺めは悪くとも右頬は たぶんそれほどでもなかったりだからそれは結局 ボク…

この上もないヤサグレ

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ この大地ひとつでたくさんの命が灯りそして衰えていくのだけれど その燈とは つまり殺し合いの舞台だと思うんだ ほかの命を殺めなければ自分たちが生きていかれない ようやく頂いた命そのおこぼれは亡骸となって大地へと垂れそのまた小さな命への糧…

コアビリーフな悲劇

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ さてあの世界は何だったのだろうか白色パンツ 黒色パンツ 顔色(ヽヽ)パンツ世間は「あやつりパンツ」で大騒ぎ パンツごときで醜い争いがはじまりパンツごときで差別の陰惨が極まる パンツが無いだけで怪訝に扱われてパンツが無ければ何処にも行け…

茶色の朝をまつ阿呆

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 自由は突然なくなるのではなく真綿で首を絞めるかのごとくだんだんと失われてゆくのだ 悲劇とは 忍び足が基本の手口であるのだから、気がついたときにはもう酸欠で どうにもならなくなる。 それなのにボクたちは、何もせず他人事のように振る舞って…

幸せになることに躊躇なんてしてられない

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ボクらの大切な命はつまらない目的のためにサラミのように切り売りされつまらない人たちによって貪りもてあそばれるんだ 「こうすれば、ああ言われるだろう」 こんなくだらない手の鎖や足の錘のためにやりたいこともできずいったいどれほどのひとた…

ニヒルたちの顛末

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ もう半世紀も前になる 「このまま行ったら日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るのであろう。」 果たして彼が言ったとおりになってしまったのだ…