Ninhursag Ninḫursaĝ

生きづらさの処方箋

無味無痛人間

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ご近所とのあいさつが面倒で煩わしい。できることなら顔を合わせたくもないし、いやむしろ気配さえ消してしまいたいぐらいである。 とりわけゴミ出しの日は憂鬱でしかたない。ゴミ袋を置きに来ただけなのに、誰かと出くわせば「おはようございます…

剥がれないのだよ

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ボクは色・受・想・行・識でしかないこの五蘊に浸かる我でも吾でもない者 五蘊は互いに影響を受けあい与えあい湧いては消える泡のごとく移ろいゆく それはいつも漂い流れて刹那に消える五蘊が織り重なる幻象色の不可思議さ たとえば一秒前の「ボク…

大祓の篝火

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 人の命も 海の命も 大地の命もあらゆる命の営みは相住まいよい加減へと成したがる ウィルスに罹っても一心に健康へと成したがる これは 摂理 これは 調和 さてさて 人類の欲深い営みはこの大宇宙の摂理に抗っていないだろうかその大自然の調和に寄…

スポンジ人間

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 現代に生きるボクたちは想像力の抜け落ちたスポンジ人間になりはててしまった 会社でも学校でも町内でもそして家庭内においてでも 「前例至上主義」だとか「答えありきのマルバツ教育」だとかそんなのが捏ねあげたスカスカな空気玉 幼少からずっと…

≅ マリオなトポロジー

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 画面 の 左端 に消えてゆくと右端から出てくる例のアレは地球儀ひと回りのソレであり 地上ではどの命も土へと還り土ではどの命も地上へと還る光はいずれ闇へと還ってゆき闇はいずれ光へと還ってゆく あわせ鏡 なんだ きれいは汚い 汚いはきれい光が…

ニンゲンからの潮時

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ この肉体が火影尽きるころにはかつてやってきた揺籃へと還るのかそれとも新たなる星への旅立ちなのか 久遠劫とおもわれるほどの永いお勤めも、ようやくこれで終末なのだ。憶えば随分と辛目にみちた生涯だった。 慈悲も公徳も観念も想念も、それから…

ボクはボクであること

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ボクはイヤだって叫ぶんだ眼は血ばしり嘔吐で涙がとまらない キツく頬をつかまれて否応なく口に詰めこまれて強制給餌のガチョウみたいに泡を噴く 止まらない嗚咽に背をよじり大切なものをひとつずつ剥がされて俗識というカオナシに焼鏝で焦がれ適不…

もつれの生絲

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ひとは誰しも何らかのコミュニティーに委ねられいる。そこではさまざまな名札をぶら下げて、男であり女であると同時に夫婦であり恋人同士であり、さらには上司と部下や先生と生徒であったりもする。 けれどもそのいっさいを振りほどいてみるならば…

醜い鼻毛の読みあい合戦

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 椅子のうえに花が一輪挿してあるとする花屋としては花に気をとめるところだがガラス屋としては花瓶のほうに目が向き家具屋ならば椅子こそが興味の的だろう どうやらボクたちは自分に影響を及ぼすものにしか関心を寄せないようだ。それ以外の物事に…

弱虫のマジョリティ

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 弱虫は更なる弱虫をたたき更なる弱虫はまた更なる弱虫をたたく 妬みは他害で心を紛らせ嫉みは自傷で心をむしりつらみは劣化コピーをかさねいつのまにか我執はマジョリティと化し独善と偏狭と胴慾の怪物がドラ声で猛ぶ 不祥事が隠蔽され悪事が口を閉…

レトロフューチャーな悪寒

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 〜AIとビッグデータを活用し自動運転やキャッシュレス遠隔医療や遠隔教育など生活全般をスマート化した「丸ごと未来都市」を構築する。〜『スパーシティー法案』 無人で便利で丸ごと未来都市ってヤツムダを排して合理的な生活ってヤツカネで換算…

無気力他責な貧困

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 税金を払ってんだから国が何とかしてくれるベキであるぅ〜 コロナ対策で国の対応がにぶいだとか己を棚上げして政府が体たらくだとかあの勇ましさもサテ何処へいったのか熱しやすく飽きやすく冷めやすい世間短絡的で乱暴で無責任そのものである 災禍…

さて 交わろうじゃないか

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ チンパンジーの社会は残酷だ。オトコは腕力に任せてオンナを犯し、子どもは無惨にも喰われてしまう。殺しあいをする、レイプもする、リンチもする、子殺しもする、共喰いもする。 しかしこれは、人間社会とて少しも変わらないのではないだろうか。…

ひとはひとを変えることなどできやしない

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 地位や名声を最優先にした社会モノやカネやエゴに夢中な世間 ここで生きるにはウソが欠かせないウソこそ日常 ウソこそ正常息をするようにウソを吐く ウソは雪だるまのようなもの転がるほどに大きくなるそれだから大風呂敷がいるんだよ ウソの世界に…

フツーナノデアル怪獣

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ まな板に縛りつけておいて、勉強しなさいだとか、じっと座ってなさいだとか、そんなことされたら逃げ出したくなるもんさ。それは生物として正常な反射でしょ。 でも隣のあの子は従順で無表情で無気力なんだ。彼女の個性は一ミリも許されていないの…

激しめなミニマリスト

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ゆく河の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず _ まったく現し世というものは儚いばかり人々は絶えることもなく行き交いながら世俗はとめどなく移ろい近づいては離れそれはまるで河の流れのように切が無く水はサラサラと舞いおどり跳ね戯れては…

心體の営為

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 誰かの心ない鉤爪にアタシは毟られる苦渋と涙で震えがとまらず枕に埋まり毛羽立つコメカミの疼きで齧られた朝 壮大な大宇宙の微塵にも満たない些細人さまにとってはミソっかすな退屈事でもアタシには死活問題だったりする 未練にべったり纏わりつい…

壮大なるネズミ算

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 貨幣とは人類最大の発明であるなどと云われるのは耳慣れた話だろうが、しかし。 夏のスイカと冬のミカンは収穫時期が違うのだから、顔を並べるのは叶わぬ大自然の理であるのだが、貨幣はそれを解決するための便利な媒介であることに異論はない。 け…

だいすきな きみへ

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ じぶんの背中を流すよりあなたの背中を流してあげるほうが簡単ねいまのわたしにはじぶんの救いかたが わからないけれどあなたのことなら 救ってあげられるそんな気がするの … きみは そう囁きながらこのカリブラコアを 抱いていたねその薄紫な 花笑…

鼻をつまんで今日をやり過ごす

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ワタシは正常でありワタシは常識人である そんなふうに思いこんでいることが、実は悪意ある誰かによって都合よくスポイルされていた…なんてことはよくあるはなし。そう、たしかこんなことを云うひとがいた 創造主の手のうちにあるとき万物は充全に…

花より うんち

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ アイツにもいいところがあるのにそれをいっさい無下にしてさみんなで寄ってたかって悪いとこ探しなんだもの 小道にきれいな花が咲いてるのにそれを すげなくしてさみんなで無責任に臆面もなくうんちの色艶でもちきりなんだ おバカな都市伝説が大好…

ないことにする習性

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ コロナだロシアだ食糧危機だ世界情勢がボコスカだの金融がへんちくりんだの決算もボロボロ倒産廃業の大津波リストラ失業の大暴走 そうやってテレビはいつも捲し立てるのだ。毎度おなじみのショック・ドクトリン。煽る役者も捲られる役者も結局は同…

何者でもない こどく

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 苦手な友達でもね学校ではやっぱり付きあいをしていかなきゃなんないSNSは'既読にならない'不満を漏らしボクの'連絡しない権利'を侵害する それはとっても消耗することなんだじゃあ独りで居ればいいそんなふうに思ったりもするけれどもやっぱり…

着ぐるみ

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 争いや暴力、妬みや嫉み、恨みや悔やみ_どうやらこの星では、それが日頃の挨拶らしい。 荒くれた哀れさに淀んだ地球。それは頑強に粘着した偏狭な「時間と物質」のノイズが掻きむしる弊害であると察するのだ。 そもそも宇宙の理とは完き充全であり…

心像の深層に向日葵の涙

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 心は言葉という乗り物を借りて他者へと届けられる けれども言葉使いが優しくても心も優しいとはかぎらない言葉が明るくても心も明るいとはかぎらない言葉が荒くても心も荒いとはかぎらない 言葉に誠実さがあるひとは心にも誠実さがあるとはかぎらな…

枯れはてた砂漠

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 「検討します。。」 右顧左眄なフレーズだ何もしなければ下手糞なシッポはでないこんな都合がいいことはないのである けれども政治の舞台でこれはマズいなにも検討しないまま放置に徹するなにも検討しないまま棄民に徹する だのに。。内閣の支持率…

自ずから然らしむ

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ この地球に住まう命たちの体重を掻き集めたならば、その半分を微生物が占めているという。 この世に在ることごとくには微生物が かかづらっているわけで、なんならボクのこの體だって微生物が綯い交ざりあった集大成であり、皮膚も骨も内臓も脳も何…

自責なんだね

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ ボクたちは必ず死ぬのだ誰ひとりとして例外なく それなのにもかかわらずこの砂漠に産みおとされてこの砂漠で必死に生き続けてこの砂漠に彷徨い果ててゆく目的地などいっさい知らされないままに つらい流転の毎日をかさねたところで瞳に映りこむ景色…

喜劇ですか悪洒落ですか

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ 「皆々と同じことをしてくれ!」 きっとあれはコントなんでしょうとにかく この村では目くじらを立てて真顔で叱りつけてくるのですよ 口には雑巾(・・)はめて手には毒(・)すりこんで肩には毒針(・・)刺してくるんだもの 「だって、みんなやっ…

ボクは自分ナノデアル

Ω 𒀭𒎏𒄯𒊕 _ このボクは'自分'という不変的な錯誤を抱えたまま不覚にも生きてきてしまった。あたりまえであるが、生後間もないボクと老衰したボクとでは同じであるはずがない。いやむしろ100パーセント別ものだろう。からだじゅうの数十兆からなる細胞を見…